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犬・猫、ペケットの写真広場だよ!
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そもそも犬のアレルギーって何? アレルギーとは「免疫機能が過剰に働くこと」を意味します。アレルギーの代表格の花粉症で悩んでいる方も多いのではないでしょうか? 人間にも起こることは犬にも起こります。 犬にアレルギー反応が起こると、皮膚疾患や下痢・嘔吐など起こる可能性があり、稀ですが狂犬病ワクチン接種後にアナフィラキシーが起こって死に至ることもあります。 アレルギー検査は受けるべき? アレルギー症状がない場合 受ける必要はありません。植物アレルギーの陽性反応は信頼性が高くないため、飼い主さんが不必要に心配して愛犬の食事の選択肢を狭めてしまうリスクがあります。 アレルギー症状がある場合 獣医師の指示に従って受けてください。検査でアレルギー症状の原因を特定することはできません。結果から疑わしい物質絞り、「除去食試験」などで特定します。 主なアレルギーの原因 環境アレルゲン ハウスダスト、花粉(スギ、ヒノキ、ヨモギ、ブタクサなど)、ダニ、ゴキブリ、ラテックス(ゴム)、マラセチア(真菌)、など 食物アレルゲン 牛肉、豚肉、鶏肉、鹿肉、卵、ミルク、大豆、とうもろこし、小麦、魚、玄米、など ※犬のアレルゲン食品として最も報告が多いのは牛肉で、乳製品、鶏肉、小麦と続きます。 アレルギーが発症する3つの要素 アレルギー症状は一つの物質によって発症していると思われがちですが、実は環境や体質も含め要素が重なりあって発症します。 ・アレルギー検査は症状が出ている子が受けるもの ・アレルギーは「原因」「環境」「体質」が揃って発症する ・症状は原因の除去だけでなく環境、体質の見直しで改善することも <<前へ 次へ>>
猫は寒さが苦手です。 寒さによって体調を崩し、病を引き起こしてしまう場合も少なくありません。 そこで、本記事では、寒さによって猫がどのような病を起こしやすいのか、また愛猫の健康を守るための寒さ対策はどのようにすればよいかなど詳しく解説します。 寒さ対策の重要性と猫の体温管理 猫にとっての寒さ対策は、病気を防いで健康を守るためにも重要です。 特に、寒暖差には注意しなければなりません。 猫が快適に感じる温度は人間とそれほど違いはありません。 しかし、猫は温度差に弱いため、朝夕と気温の差が大きい場合は対策が必要です。 そのため、猫の寒さ対策の必要性と適温について、解説します。 寒さ対策の必要性と猫の適温について 猫の適温は、長毛種や短毛種のように毛のタイプや特性、筋肉量や体力などの個体差によって違いはありますが、おおむね20〜28℃です。 子猫や老猫、病気などで体力が落ちている場合などは、より寒さを感じやすいでしょう。 特に子猫の場合は体温の維持が難しく、体温低下による命の危険性も高いため、24℃前後の温度の維持が大切です。 湿度については、55℃前後を目安にしましょう。 また、猫にとっての寒さ対策は、猫が冬にかかりやすくなる次のような病気の対策にもなります。 関節炎 便秘 毛球症(もうきゅうしょう) 泌尿器系の病気 呼吸器系の病気 猫は寒さを苦手とするため、冬はコタツの中や暖房器具の前で丸くなっている姿をよく見かけるのではないでしょうか。 人間と同じように暖かい場所からなかなか動かず、運動不足になる傾向があるため、体重の増加・筋肉と体力の減少により、関節を痛める可能性があります。 また、運動量が減ることで胃腸の働きも鈍くなってしまうため、便秘になりやすい傾向があります。 毛球症(もうきゅうしょう)とは、胃や腸の中で飲み込んだ毛玉が大きくなり、毛の排出ができなくなっている状態です。 嘔吐や排泄で出せないため、便秘や嘔吐を繰り返し、食欲を無くしてしまうなどの症状が見られます。 場合によっては、腸閉塞になって手術が必要になったり、窒息してしまったりすることさえあるでしょう。 泌尿器系の病気とは寒さで運動量が減ると、水分を欲する回数も少なくなるため、尿も少なくなります。 冬でも脱水症状になる場合もあるため、注意が必要です。 さらに、水分が不足する状態が続いてしまうと、尿道に結石がつまったり、膀胱内で細菌が繁殖しやすくなることから膀胱炎になってしまったりする可能性もあるでしょう。 呼吸器系の病気とは、気温が下がり空気が乾燥する冬は、鼻やのどから細菌・ウィルスの侵入がしやすい状態です。 そのため、鼻の粘膜が炎症を起こす鼻炎や猫風邪、肺炎などの命にかかわる病気にまで発展してしまう可能性があります。 猫は痛みがある場合でも鳴くことなく、じっと我慢します。 そのため、愛猫がいつもより元気がない場合は、注意深く様子をみることが大切ですが、できるだけ早めに動物病院を受診すると安心でしょう。 内蔵器への影響と冬期の体温維持 猫は寒さだけでじっとしているとは限りません。 体温の低下は、内臓にも影響がでてくるため、体調が悪いことから動かずじっとしている場合があります。 内臓の冷えにより、血流が悪くなったり、腸の消化吸収能力が低下したりするため、前述したような病気を患う可能性が高くなります。 普段の様子よりもおとなしい場合は、食欲が落ちていないか、下痢や嘔吐していないかなど注意深く観察しましょう。 もしも、普段と違う様子がみられた場合は、かかりつけの獣医師に診てもらうことをおすすめします。 室内での保温対策とストレス管理 室内での保温対策としては、ヒーターなどの暖房器具の利用や、猫が寒さを感じた際に自分で移動して温まれる場所の設置が必要です。 ただし、人間が保温対策として良かれと思ってした行動により、猫がストレスを抱えてしまう場合があるため、室内に置いての適切な保温対策を解説します。 部屋の温度調節とヒーターの効果的な使い方 部屋の温度は、人間が過ごしやすいと感じられる温度であれば、猫も比較的快適に過ごせます。 そのため、部屋で上着を羽織る必要がある場合は、猫にも防寒対策が必要です。 多頭飼いの場合は、猫同士が寄り添い体を温められますが、一匹の場合は自分だけで温められる場所の用意をしましょう。 暖かい毛布や湯たんぽなどを用意したり、日の当たりやすい場所に移動したりなどしましょう。 快適な室温の維持とヒーターの利用方法 コタツの中や暖房器具の前にいることが多い猫ですが、火傷には注意が必要です。 愛猫が寒いだろうと、火事や火傷の危険性がある暖房器具をつけっぱなしにして家を開けないようにしましょう。 エアコンについては火傷や火事の心配がないことから、つけたまま外出する場合もありますが、非常に乾燥するため、水飲み場に飲み水をたっぷり用意しておくことが大切です。 家族と一緒に過ごす際にエアコンを使用する場合は、加湿器を併用することをおすすめします。 家に人がいる場合にヒーターなどを利用する際の温度は、人間が快適に感じる温度設定で問題ありません。 ただし、部屋が暑くなりすぎるような暖房器具の使い方はしないようにしましょう。 暑すぎる室温は猫にとって不快となり、ストレスとなります。 また、猫は気温が低い場合、ヒーターやストーブなど暖房器具に近づく距離が短くなっていきます。 愛猫が火傷するリスクを避けるためには、暖房器具のまわりにサークルを設置するなど工夫が必要です。 また、ケージなどに暖房器具を近づけ過ぎると、毛布などに引火する恐れもあるため、注意が必要です。 猫用防寒服の使用と寝床の重要性 猫は、体に取り付けられることをあまり好まないため、服を嫌がることは珍しくないでしょう。 猫用の防寒服は毛づくろいの妨げにもなることから、猫のストレスとなる場合があるため、防寒服を無理に着せる必要はありません。 また、深夜から早朝にかけて気温が大きく下がります。 冷気が入りやすい玄関近くや窓辺近くには、寝床を置かないようにしてください。 また、暖房機器を切った部屋でも寒さに震えることなく過ごせるように、寝床の防寒については次のような防寒服・ベッド・毛布などを用意しましょう。 防寒服の効果とベッド/毛布の重要性 ドーム型や筒状の冬用のベッドは、フワフワで柔らか、保温性に優れた素材でつくられています。 中にヒーターが設置されていたり、設置できるように設計されているタイプもありますが、ペット用グッズの湯たんぽと毛布をいれることで、電源の利用がなくても暖かさを保てます。 外出時は電源を使用するタイプの場合、電源コードを噛みちぎって感電する不安もあるため、電源を使用しない湯たんぽの使用がおすすめです。 電源を使用しない湯たんぽには、お湯を入れるタイプの他にも、電子レンジで温めるタイプや蓄熱式タイプなどがあります。 猫は寒くなれば自ら暖をとりにいくため、暖かい毛布を用意しておくことは大切です。 また、子猫や老猫は体温調整が難しいため、防寒服による保温もおすすめできます。 ただし、暖房器具と合わせての使用は暑くなりすぎる場合があるため、注意しましょう。 食事調整と冷え性対策 猫も冬場の気温低下により、冷えから体調を崩す場合があります。 ヒーターや毛布などにより、外側から温めることも大切ですが、食事によって体の内側から温めることも大切です。 そこで、冬場の食事と冷え症について解説します。 高脂肪餌の効果と冷え性のサイン 猫が寒さを感じている場合、主に次の5つのサインを見せます。 膝の上や家電の上など暖かい場所にいたがる 体を丸めてじっとしている 肉球が常に冷えている 水分摂取が少なくなる 下痢や便秘をしている 猫は高タンパク・高脂肪・低炭水化物の食事が理想ですが、エネルギーを作り出す非常に重要な脂質が不足してしまうと、活力がなくなり、どんどん痩せてしまう可能性があります。 また、脂質は硬い便をなめらかに排出しやすくするため、不足すると便秘にもなりやすいでしょう。 不足分を補うために高脂肪餌を選ぶことで、肥満になるのではとの不安もあります。 体重管理用の猫用療法食では、低脂質の餌をすすめられる場合も少なくありませんが、低脂質の餌を食べさせさえすれば痩せるわけではありません。 体重を減少させるためには、運動量や間食の量なども大きくかかわってきます。 そのため、高脂肪餌にしただけで肥満になるわけではありません。 冬場の寒い時期には、脂肪が多めについた猫の場合は体温が保ちやすく、病にかかり食事が十分にとれない際にも、体脂肪がエネルギー源として活用されるなどメリットにもなります。 そのため、高脂肪餌は、食が細く寒さに弱い猫種におすすめです。 猫によっては、高脂肪餌が体質的に合わずに下痢になる場合もあるため、注意しましょう。 食事による冷え性改善と対処方法 猫も人間と同じで、寒いときに冷たい食べ物や飲み物は体が冷えるため、あまり口にしようとしません。 そのため、冬場はご飯を温めてあげたり、温かいスープで不足しがちな水分をとらせてあげたりなど、食事によって体の内側から温めてあげましょう。 猫の舌の適温は、39℃前後です。 手で触れて少し温かさを感じるくらいが丁度良い温度といえます。 通常の飲み水も、常温か人肌ほどの温かさにすることで代謝がよくなり、冷えの改善につながるでしょう。 屋外と移動時の寒さ対策 愛猫を外に連れ出す場合は、通常のキャリーバックの中に普段使用しているお気に入りの毛布などをいれてあげましょう。 ただし、外からの冷気が入ってくるため、冬用のキャリーカバーや毛布などによりキャリーバックの外側を包んであげることで、防寒率があがります。 猫用の防寒服を着せてあげるのもおすすめですが、嫌がる場合は無理して着せる必要はないでしょう。 また、車で移動する際の温度や注意点、屋外猫の冬の暖房施設についても解説します。 屋外猫のための暖房施設と車内の温度管理 車で移動する際の車内の温度は、暑くなりすぎないようにしましょう。 人間が心地よくいられる温度であっても、暖房をいれた車内においては、しっかり防寒対策されたキャリーバックの中は暑く感じられる可能性があるため、注意が必要です。 暖房施設については、通気・防風・防寒・雨よけができる屋外用のキャットハウス・シェルターが販売されています。 しかし、大きめの発泡スチロールと段ボール、保温シートと毛布などを入れて手作りの暖房施設をつくることも可能です。 発泡スチロールの中に段ボールを重ねて入れ、段ボールの中に保温シートと毛布をいれて、 発泡スチロールに蓋をした状態で、猫が入れる入り口をつくれば完成です。 ただし、外に出した際に風でとばされないようにしましょう。 暖房施設の必要性と車内の温度調整の重要性 前述したとおり、車内においては、防寒対策をした状態のキャリーバッグの中は保温性が高い状態です。 そのため、車内では、キャリーカバーや毛布を外すなどの調整が必要です。 屋外猫は屋内で過ごしている猫に比べて、寒さに強く、外で暖をとれる場所を知っていますが、厳しい寒さの中では体力のない子猫や老猫は凍死してしまうこともあります。 そこで、暖房施設を設置して暖をとれる環境を用意することにより、飼い主と離れてしまった屋外猫などの凍死を少しでも防ぐことが可能です。 ヒートテックの活用と移動中の冷え対策 ホットカーペットにも勝るともいわれるヒートテックの毛布。 吸湿発熱と優れた保温機能を持ち、薄い生地にもかかわらず、抜群の暖かさです。 愛猫がトイレを我慢できず、キャリーバックの中で粗相をしてしまう可能性もあります。 しかし、ヒートテックの毛布は洗濯機で丸洗いができることも、おすすめポイントのひとつです。 愛猫用に1枚用意しておくと、室内利用だけではなく、寒さの厳しい日の移動時にも活躍します。 車内の温度とキャリーバッグ内の環境に注意しながら、車内でも愛猫と快適に過ごしましょう。 防寒用品の効果とその活用方法 猫の寒さ対策としては、室内ではエアコンやヒーターなど人間と共に使用する暖房機器を利用したり、次のようなペット用の防寒器具を利用したりします。 ヒートテックなどの毛布 湯たんぽ ペット用ヒーター ペット用防寒服 冬用ベッド 猫は、寒くなると、自ら暖かい場所に移動します。 そのため、愛猫をお留守番させる際は、火傷や火事にならないような環境で暖をとれる場所を用意してあげましょう。 また、体の中から温められるように、愛猫のご飯も温かいものを用意してあげることをおすすめします。 通常の飲み水も、常温や人肌ほどに温かくしてあげると代謝もよくなるでしょう。 さらに、寒さを乗り切れるエネルギーをつくれるように、高タンパク質や高脂質をしっかりとりながら低炭水化物にすることで、バランスよく栄養をとらせることが大切です。 体の外と内から、しっかり愛猫の防寒対策をして、愛猫の健康を守りましょう。
人間が普通に食べていいものであっても、ワンちゃんが食べてはいけない危険なものがあることをご存知ですか? ワンちゃんが食べてはいけないものの中には、中毒を起こしたり、命を落とす可能性があるものもあり、愛犬のためにも食べていいものと食べてはいけないものを知っておくことは大切なことです。 そこで本記事では、ワンちゃんが食べてはいけないものやその理由、誤って食べてしまったときの対処法を解説します。 また、ワンちゃんが食べていいものであっても、注意が必要なものもあるため、しっかり覚えておいてくださいね。 具体的な食べ物とその理由 ワンちゃんが絶対に食べてはいけないものは、そう多くはないです。しかし、身近な食べ物のため、食べられないように注意するのはもちろん、ゴミの処理にも配慮しましょう。 ここでは、ワンちゃんが絶対に食べてはいけない野菜類や果物類、その他の食べ物を理由と共にご紹介します。 犬が食べてはいけない野菜類 まずは、ワンちゃんが絶対に食べてはいけない野菜類や生で食べさせてはいけない野菜類、多量に食べてはいけない野菜類をそれぞれご覧ください。 ■犬が絶対に食べてはいけない野菜類一覧 ・玉ねぎなどのネギ類(玉ねぎ、青ネギ、白ネギ、長ネギ、万能ねぎ、わけぎ、あさつき、小ネギ、エシャロット、ニラ、ラッキョウ、リーキなど) ・緑色のじゃがいも・熟していない青いトマト・じゃがいもの芽・トマトやナスのヘタ じゃがいもの芽やナスやトマトのヘタは人間でも食べることはない部位で、飼い主さんが進んで与えることはないと思いますが、わんちゃんがあさって食べることがないように生ごみの処理には十分に注意してください。 これらの野菜類の危険性は、「犬にとって危険な野菜とその危険性」で解説します。 ■犬が生で食べてはいけない野菜類一覧 ・ほうれん草 ・チンゲンサイ ・小松菜・もやし ・とうもろこし ・里芋 ・じゃがいも ・さつまいも ・かぼちゃ・豆類全般 ・きのこ類全般 生で食べるとシュウ酸が多すぎて尿石症になるリスクが高まったり、消化不良や腹痛を起こす可能性があるため、加熱して与えるようにしてください。 ■犬が多量に食べてはいけない野菜類・ぎんなん ワンちゃんの薬膳などに使用されることもあり、少量(1~2粒程度)であれば、食べても問題はありませんが、たくさん食べるとビタミンB6の働きが阻害されたり、中毒症状を起こす可能性があるため注意が必要です。 犬にとって危険な野菜とその危険性①玉ねぎなどのネギ類 ネギ類に含まれる「有機チオ硫酸化合物」は、ネギ中毒を起こす可能性があります。 ワンちゃんは有機チオ硫酸化合物を分解する酵素を持っておらず、ワンちゃんの体内に入ると赤血球を破壊します。 赤血球が破壊されることで体中に酸素を運ぶことができなくなって貧血や呼吸困難を起こす可能性があり、最悪の場合は命を落とすこともあるため絶対に与えないようにしてください。 ワンちゃんに玉ねぎを与えた研究結果によれば、体重1kgあたり5g以上の玉ねぎを食べると体に異変が起こる可能性が高いとされていますが、個体差があるのはもちろん、柴犬や秋田犬など和犬は中毒症状が出やすい傾向にあるため、十分に注意が必要です。(※1) また、加熱や乾燥、エキスにしても毒性が残るため、ネギ類が含まれている加工品にも注意してください。 犬にとって危険な野菜とその危険性②緑色のじゃがいもやじゃがいもの芽 じゃがいもの芽や緑色のじゃがいもに含まれる「ソラニン」や「チャコニン」は、中毒を起こす可能性があります。 ソラニンやチャコニンは自然毒の「グリコアルカロイド」の1種で、摂取すると食中毒を起こしたり、けいれんや呼吸困難といった重篤な神経症状が出ることもあり、実際にじゃがいものグリコアルカロイドによる健康被害は人間でも多数報告されています。(※2) 加熱しても毒性は残るため、緑色になった部分はしっかり取り除くか、与えないほうが安心です。 じゃがいもは、長時間蛍光灯や太陽の光にさらされると芽が出やすくなったり緑色になるため、購入する際は緑がかっていないかよく確認することをおすすめします。 犬にとって危険な野菜とその危険性②熟していない青いトマトやトマトのヘタ トマトのヘタや熟していない青いトマトに含まれる「トマチン」は、トマチン中毒を起こす可能性があります。 トマチンは自然毒の「グリコアルカロイド」の1種で、摂取すると食中毒を起こしたり、けいれんや呼吸困難といった重篤な神経症状が出ることもあり、注意が必要です。 熟したトマトにトマチンはほとんど含まれなくなるため、愛犬にトマトを与える際は熟したトマトを与えてくださいね。 ■トマチン含有量の違い(※3) ・トマトの茎:896mg / kg ・熟していない青いトマトの果実部分:465mg / kg・熟したトマトの果実部分:0.4mg / kg 犬が食べてはいけない果物類 ワンちゃんは多くの果物を食べることができますが、絶対に食べてはいけない果物や注意しなければいけない果物があります。 ■犬が絶対に食べてはいけない果物類一覧・ぶどう ・未熟なプルーン(プルーン、プラム、すももなど)・未熟なアボカド ワンちゃんが絶対に食べてはいけない果物類は、命に係わることがあるものばかりです。 詳しくは、「犬にとって危険な果物とその危険性」で解説します。 ■犬が生で食べてはいけない果物類・栗 生のままでは消化不良を起こす可能性があるため、必ず加熱して与えましょう。 ■犬が多量に食べてはいけない果物類・いちじく 少量であれば問題はありませんが、たくさん食べると嘔吐や下痢といった中毒症状のほかに、タンパク質分解酵素である「フィシン」の作用によって口腔内の粘膜が荒れてよだれが出る可能性があります。 犬にとって危険な果物とその危険性①ぶどう ぶどうの何がワンちゃんの体に悪影響を与えるかはまだ解明されていませんが、ぶどう中毒を起こす可能性があり、実際に日本や海外で中毒症状を起こしたわんちゃんがいることが多数報告されています。 ワンちゃんがぶどうを摂取すると、腎臓をはじめとするさまざまな臓器に悪影響を及ぼすことが確認されており、急性腎不全で命を落としたり、後遺症で慢性腎臓病となることもあるため十分に注意が必要です。(※4、5) 干しぶどうであるレーズンでも中毒は報告されているため、絶対に与えないようにしてください。 犬にとって危険な果物とその危険性②未熟なアボカド 未熟なアボカドには自然毒の「ペルシン」が含まれており、人間には無害でもワンちゃんには悪影響を及ぼし、最悪命を落としてしまう可能性があります。 ペルシンは嘔吐や下痢といった軽い症状から、心筋組織の損傷や肝障害、呼吸困難など重篤な症状を引き起こす恐れがあるため、十分に注意が必要です。 どれくらいの量を食べたら危険なのかはまだわかっていないため、少量でも与えないほうが安心と言えます。 熟したアボカドにはペルシンはほとんど含まれませんが、品種によって含有量は異なるので心配な場合は避けておきましょう。 犬にとって危険な果物とその危険性③未熟なプルーン 未熟なプルーンに含まれる「アミグダリン」は、青酸中毒を引き起こす可能性があります。 摂取すると体内で猛毒のシアン化水素(青酸ガス)を発生させ、けいれんや呼吸困難を起こしたり、命を落としてしまうこともあるため、十分に注意しましょう。 また、熟すと果肉中のアミグダリンは消失しますが、ドライプルーンはカリウムを特に多く含み、高カリウム血症を起こすリスクが高まるので与えないようにしてください。 犬が食べてはいけないその他の食べ物 野菜や果物だけでなく、ワンちゃんが注意しなければいけない食べ物はほかにもあります。 ■犬が絶対に食べてはいけないもの一覧 ・チョコレート ・キシリトール ・アルコール ワンちゃんの食べ物ではないため、飼い主さんが進んであげることはないと思いますが、盗み食いをされないように注意が必要です。 ■犬が生で食べてはいけないもの・レバー 生のレバーには、食中毒を起こす菌やE型肝炎ウイルス、寄生虫がついている可能性があり、必ず中まで加熱してから与えてください。 ■犬が多量に食べてはいけないもの ・マカダミアナッツ なぜ中毒を起こすかはわかっていませんが、多量に食べると嘔吐や下痢を引き起こすことが報告されています。また、消化しにくいため、丸ごと飲み込んでしまうと腸閉塞を起こすこともあるため注意が必要です。 犬にとって危険な一般の食事やおやつとその危険性①チョコレート 原材料のカカオに含まれる「テオブロミン」や「カフェイン」などのメチルキサンチンが、血管拡張作用や神経刺激作用などを引き起こし、最悪の場合突然死することもあります。 ワンちゃんは体内でメチルキサンチンを分解する能力が低く、摂取してから分解して排出するまでに時間がかかるため、体内に残っている時間が長いことでメチルキサンチンの作用が強く出てしまうため、注意が必要です。 ほかにも、コーヒーや緑茶、紅茶などにもカフェインは含まれているため、与えないようにしましょう。 犬にとって危険な一般の食事やおやつとその危険性②キシリトール キシリトールは野菜や果物にも微量に含まれいるため、少量を舐めた程度では中毒を起こすことはありませんが、人間用に加工されたデンタルケア用品やおやつ、缶詰などはキシリトールが多く使用されているため注意が必要です。 ワンちゃんが人間用に加工されたキシリトールを食べてしまうと、衰弱や低血糖、肝障害などの中毒を起こす可能性があり、大量に摂取した場合では命を落とすこともあります。 ■人間用の食品でキシリトールが含まれるもの ガム、キャンディー、クッキー、チョコレート、果物の缶詰、清涼飲料水、ゼリーなど 犬にとって危険な一般の食事やおやつとその危険性③アルコール ワンちゃんがアルコールを摂取すると、少量でもアルコール中毒を起こす可能性があり、舐めただけでも危険です。 ワンちゃんは体内でアルコールを分解することができないため、完全に排出されるまでの間体内にアルコールがとどまり、内臓全般にさまざまな悪影響を及ぼし、命を落とすこともあります。 犬が中毒になっているときの症状と対処法 では、ワンちゃんが中毒を起こしている時の症状はどのようなものがあるのでしょうか。 また、食べてしまったときはどう対処すべきなのか、ここで詳しく見ていきましょう。 犬が中毒になっているときの症状 ワンちゃんの中毒にはさまざまなものがありますが、ほとんどの中毒で共通してみられるのは、嘔吐や下痢といった症状です。 嘔吐や下痢は中毒でなくても病気などでよく見られる症状ですが、嘔吐や下痢を起こす前に何を食べたかを考えてみましょう。 犬の中毒の初期症状と重篤な症状 ■犬の中毒の初期症状 ・嘔吐 ・下痢 ・腹痛・食欲不振 ・元気がなくなる ・食欲不振 ■犬の中毒の重篤な症状・繰り返し吐いたり頻繁に吐く ・ぐったりしている・ふらつく ・立ち上がれない ・けいれん ・震え ・呼吸困難・不正脈や頻脈 ・失神 ・意識混濁・昏睡 ワンちゃんが何を食べたかにもよって症状や症状が現れる時間は異なりますが、摂取してから30分〜数日後に上記のような症状が見られることがあります。 犬が間違って食べてしまったときの対処法 ワンちゃんが食べてはいけないものを食べてしまったときは、症状がなくたとえ元気にしていてもすぐに動物病院を受診してください。 中毒症状はすぐに出るとは限らず、数日後に起こることもあります。 このとき、「食べた時間」や「食べた物」、「食べた量」をすぐに伝えられるようにメモしておくと治療もスムーズです。 様子を見ていたら急変したということも多々あるため、自己判断しないことが大切です。 犬が食べてはいけない物を食べてしまった時の対処法|自分では吐かせない ワンちゃんを吐かせる方法がネット上で紹介されていますが、どれも危険な方法で、効果がないばかりか逆に状態を悪化させてしまう可能性もあるため、絶対に飼い主さんが自分で吐かせるようなことはしないでください。 また、ワンちゃんが口にしたものによっては吐かせてはいけないものもあります。愛犬のためにも必ず動物病院で処置をしてもらいましょう。 犬の年齢と食事の注意点 ここでは、ワンちゃんの年齢における食事の注意点について見ていきましょう。 子犬(0歳)の食事について ■子犬期について ・超小型犬…生後9ヶ月頃まで ・小型犬…生後10ヶ月頃まで ・中型犬…生後12ヶ月頃まで ・大型犬…生後16ヶ月頃まで ・超大型犬…生後18ヶ月頃まで 基本的に子犬は、健やかな成長のために栄養バランスの取れた子犬用の総合栄養食を与えましょう。 子犬は、消化器官が未発達のため、消化に負担がかからないように食事の回数を増やす必要があります。 ■子犬の食事回数の目安 ・生後2~3ヶ月…3~5回 ・生後4~6ヶ月…3~4回 ・生後6ヶ月~1歳…3~2回 ・1歳~…2回 注意するべき食べ物と与え方 子犬が注意すべき食べ物は、消化に負担がかかる生野菜や生肉、生魚です。 イカやエビなどは加熱したものであっても与えないほうがいいでしょう。 野菜や肉、魚は必ず加熱して与え、消化しやすいように細かく刻んだりペースト状にして与えてください。 果物を与える場合では、こちらも消化しやすいように細かく刻んで、与える量はごく少量にとどめましょう。 また、はちみつはワンちゃんが食べてもいいものですが、子犬期では避けておいたほうが安心です。 成犬(0~8歳)の食事について ■成犬期について ・超小型犬…7~8歳頃まで ・小型犬…7歳頃まで・中型犬…6~7歳頃まで ・大型犬…4~5歳頃まで ・超大型犬…5歳頃まで 成犬の食事は、ワンちゃんの体質や好みにあった成犬用の総合栄養食を与えましょう。 また、避妊手術や去勢手術をすると太りやすくなるため、適正な給与量を与えることが大切です。 注意するべき食べ物と与え方 成犬では、1日2回の食事回数が一般的で、注意すべき食べ物は特にありませんが、食物アレルギーなどがある場合では、アレルギーの原因となる食べ物は与えないようにしましょう。 また、骨などを与える場合は、喉や消化器官を傷つけないように圧力鍋などで柔らかく煮て与えることをおすすめします。 老犬(8歳以上)の食事について ■シニア期について ・超小型犬、小型犬、中型犬…7歳~・大型犬、超大型犬…5歳~ シニア期に入ると、見えない体の内部で徐々に老化が始まるため、消化や代謝に配慮した老犬用(シニア犬用)フードの切り替えを検討しましょう。 老化には個体差があるため、シニア期に入ったからすぐに老犬用に切り替えなくてはいけないということはなく、切り替えについては獣医師と相談することをおすすめします。 ■老犬の食事の回数の目安 ・老犬…3~4回・高齢犬…4~5回 注意するべき食べ物と与え方 老犬は内臓や消化機能が衰えてくることから、消化に負担がかかる生野菜や生肉、生魚などは注意が必要です。 与える際は柔らかくなるまで加熱して、細かく刻んだりすりつぶす、ペースト状にするなどしてあげましょう。 また、病気がある場合では、栄養素の制限が必要なこともあるため、何を食べてはいけないかは獣医師に確認してください。 犬の健康を守るための食事管理と対策 愛犬の健康を守るためには飼い主さんによる食事管理が重要ですが、何気ない日常にもワンちゃんが食べてはいけない草や植物はあり、お散歩や庭の散策、室内に飾っている観葉植物など、口にしないように注意しましょう。 犬が食べてはいけない草や植物 身近な場所に生えている草や植物の中には、ワンちゃんが食べてはいけないものもあります。 ■犬が食べてはいけない草や植物一覧 ・ツツジ ・ユリ ・スズラン ・スイセン ・オシロイバナ ・アジサイの葉・アサガオの種子 ・ナンテン・アイビー ・ポトス・ドラセナ ・カラジウム ・モンステラ・ディフェンバキア ・ポインセチア ・アロエ ・キク ・カーネーションなど 犬が食べてはいけない草や植物は、これら以外にもたくさんあり、どれも中毒を起こす可能性があるため注意が必要です。 犬にとって有害な草やハーブとその理由 ワンちゃんにとって、外に生えている草や植物はすべて注意が必要です。毒性がある草や植物では中毒症状を起こす可能性があるのはもちろん、食べても問題のない草であっても除草剤や農薬がついている可能性があります。 除草剤や農薬は摂取した量によっては命を落とすこともあるため、お散歩コースで除草剤や農薬が撒かれていないか常にチェックしてください。 また、基本的に人間が食べられるハーブは少量であればワンちゃんが食べても問題はないですが、持病があるワンちゃんや薬を飲んでいるワンちゃん、アレルギーがあるワンちゃんは注意が必要です。 人間の食事と犬の食事 基本的に、人間用の食事はワンちゃんにとって塩分や糖分などが多く、肥満や体調不良の原因となってしまうため、与えないようにしましょう。 そもそも、人間とワンちゃんでは必要な栄養素の比率が異なるのはもちろん、人間の食事の中にはワンちゃんが食べてはいけない危険な食材が使用されていることもあります。 また、味付けの濃い人間用の食事に慣れてしまうと、味の薄いワンちゃんの食事を食べなくなってしまうこともあるため、愛犬の健康のためにも人間の食事は与えないでくださいね。 犬の栄養バランスと適切な食事の摂り方 ワンちゃんに必要な栄養素は、「6大栄養素」と言われる以下のものです。 ・たんぱく質 ・脂質 ・炭水化物(糖質と食物繊維)・ビタミン・ミネラル・水分 これらをバランスよく適量を摂取することが大切で、ドッグフードの総合栄養食には水分以外の栄養素がワンちゃんに必要な量含まれています。 これらのバランスを偏らせないように、おやつやトッピングを与える必要があると言えます。 また、ワンちゃんに合わせて栄養バランスを考えるのはとても難しく、手作りご飯を与えている場合では、必要な栄養が足りていない可能性があり(※6)、ワンちゃんの栄養学や調理方法による栄養素の違いを学んでないない場合は、手作りご飯を毎食与えるのはおすすめできません。 専門家からのアドバイス ここでは、ワンちゃんが食べていいものであっても注意すべき食材や、食べ物による病気、毒性のある食べ物について解説します。 注意すべき食材とその成分 ワンちゃんが食べてもいいものであっても、持病があるワンちゃんや薬を飲んでいるワンちゃんでは、注意が必要なものもあります。 例えば、柑橘類はワンちゃんが食べてもいい果物ですが、薬の作用を強めてしまう成分「フラノクマリン」が含まれており、ワンちゃんではどの薬に相互作用するか確認されていないため、愛犬に柑橘類を与える場合は事前にかかりつけの獣医師に相談したほうが安心です。 ■フラノクマリンを多く含む柑橘類(※7) ・グレープフルーツ・スウィーティー・ダイダイ ・ブンタン ・はっさく・甘夏・金柑・ライム ライム グレープフルーツ はっさく 犬の食べ物による病気とその予防法 正確には、食べ物によって病気が起こるということはありませんが、食べてはいけないものを食べさせたり、栄養バランスを偏らせるような食べさせ方をした場合では、病気のリスクは高くなります。 基本的にワンちゃんが食べていいものを適量食べる分には、過剰に病気の心配をする必要はありませんが、例えば、バターや生クリーム、レバーばかりを毎日たくさん食べさせるといったことがあれば、膵炎などを引き起こす可能性はあるでしょう。 バランスよく適量を食べることが一番の予防法と言えます。 ワンちゃんが誤飲した際の対処法 慌てず冷静に、何をいつどれくらい食べたかを確認し、動物病院を受診してください。 できれば、家の近所で夜間救急など緊急時に診察してくれる動物病院を探しておくといいでしょう。 電話で獣医師に指示を仰ぐことも有効な手段の1つです。 毒性のある食物についての専門的解説 どんな食べ物にも何らかのリスクはあり、食べてはいけないもの以外では適量にとどめておくことが大切です。 長く健康に過ごすための食事の工夫 愛犬にいつまでも健康で過ごしてもらうために、簡単にできる食事の工夫についてご紹介します。 健康な犬の食事メニューの例 健康な成犬のワンちゃんの食事メニューは、朝と晩に総合栄養食の成犬用のドッグフードを与え、間食として野菜や果物をおやつとして少量与えるのが理想です。 本来であれば、水と総合栄養食を与えていればおやつも必要はありませんが、おやつの時間はコミュニケーションの時間でもあり、何よりもワンちゃんに食べる楽しみを与えてあげることは、精神的な満足度を与え結果として健康にもつながるでしょう。 病気になりにくい体を作る食事のポイント 病気には予防できる病気と予防できない病気がありますが、食事によってかからなくてもいい病気にさせない、病気になりにくい体を作るサポートはできます。 ドッグフードはワンちゃんに必要な栄養バランスを考えて作られているため、そのワンちゃんが1日に必要な適量を与え、おやつやトッピングは栄養バランスを偏らせない程度(1日の摂取カロリーの10%~20%以内)にとどめておくことが大切です。 また、ドッグフードに使用される添加物を過剰に心配する必要はありませんが、添加物の過剰摂取が体の負担になる可能性はあると考えられているため、人工添加物の使用されたドッグフードを長期にわたって継続的に与えることは避けた方がいいでしょう。 愛犬のために飼い主ができること 最後に、愛犬のために飼い主ができることを知っておきましょう。 犬に食べさせてはいけないものを知る ワンちゃんが食べてはいけないものや、注意が必要なものが何か知っておくことで、食べさせて体調不良にさせてしまうといったことが避けられます。 また、ワンちゃんが誤って食べてしまったときに、動物病院に行くべきか様子を見ていいかと悩むこともなく、適切な治療を受けさせてあげることができますね。 人間用の食事を食べさせない 人間用の食事はワンちゃんの肥満や体調不良を引き起こす原因となりかねないため、食べさせないようにしましょう。 食事の管理を徹底する ワンちゃんの食事は、飼い主さんが管理してあげなければいけません。1日に必要な食事量をきちんと与えることが大切です。 適切な食事を用意する ライフステージによって、ワンちゃんの食事内容は異なります。ライフステージと食事内容が合っていないと栄養不足や栄養過多などを引き起こすおそれがあるため、愛犬のライフステージに合わせた食事を用意しましょう。 また、ドッグフードが体質に合う合わないということもあるため、体質に合った食事を探してあげることも必要です。 散歩中に食べさせないこと 道端にはワンちゃんが食べてはいけない草や植物があったり、農薬などの薬剤がついている可能性があります。 体調不良や中毒の原因となってしまうため、食べないように注意してあげましょう。 しつけの大切さとその方法 何でもかんでも食べてしまうのは、ワンちゃんにとってとても危険です。落ちているものを食べないしつけをしておきましょう。 拾い食いをしないしつけの方法は、「マテ」や「ストップ」といったコマンドをいつでもどこでもできるようにしておくといいですね。 また、口に入れたものを離す「チョウダイ」も合わせてトレーニングしておくと、万が一拾い食いをしてしまったときでも飲み込む前に出してもらうことができて安心です。 訪問者にも協力してもらう 「マテ」や「チョウダイ」などのしつけは、訪問者にも協力してもらうと、より確実で安心です。 なかなか難しく時間はかかりますが、まずはできるできないではなく統一することが大切なので徹底しましょう。 まとめ:愛犬の健康を守るために飼い主がやるべきこと 今回は、犬が食べてはいけないものやその理由、対処法についてご紹介しました。 愛犬の健康を守るのは、飼い主さんの手にかかっています。食事の内容や食事の量、食事の回数など、食事に関するものだけでもたくさんあることがお分かり頂けたのではないでしょか。 特にワンちゃんが口にするものでは、命に係わる危険なものもあり、知らなかったでは済みませんね。 ワンちゃんは多くのものを食べることができますが、食べてはいけないものもあることをよく理解し、愛犬とのおやつタイムや食事の時間に役立ててください。 筆者プロフィール ■記事執筆 犬の管理栄養士 望月紗貴(もちづき さき) ■記事執筆者プロフィール 一般社団法人愛玩動物健康管理協会の代表理事。犬の管理栄養士、犬の管理栄養士/アドバンス、愛玩動物救命士、犬猫行動アナリスト、ペット介護士、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザーを中心に数多くのペット関連資格を保有。総合栄養食や流動食、アレルギー食や特定犬種の疾患に応じたペットフードの委託栄養設計や開発を行っております。 <参考文献> ※1:ペット栄養学会誌「禁忌食(その1)―タマネギなどのネギ属とイヌ・ネコの健康」 ※2:厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル:高等植物:ジャガイモ」 ※3:一般社団法人日本植物生理学会「トマチン」 ※4:獣医師会会報「ぶどう中毒を発症した犬の考察」 ※5:日本小動物獣医学会誌「ブドウ接種後に急性腎不全を発症して死亡した犬の一例」 ※6:ケンブリッジ大学「Evaluation of the owner's perception in the use of homemade diets for the nutritional management of dogs」 ※7:大阪国際がんセンター「グレープフルーツ以外にも注意したい食材」
そもそも犬のアレルギーって何? アレルギーとは「免疫機能が過剰に働くこと」を意味します。アレルギーの代表格の花粉症で悩んでいる方も多いのではないでしょうか? 人間にも起こることは犬にも起こります。 犬にアレルギー反応が起こると、皮膚疾患や下痢・嘔吐など起こる可能性があり、稀ですが狂犬病ワクチン接種後にアナフィラキシーが起こって死に至ることもあります。 アレルギー検査は受けるべき? アレルギー症状がない場合 受ける必要はありません。植物アレルギーの陽性反応は信頼性が高くないため、飼い主さんが不必要に心配して愛犬の食事の選択肢を狭めてしまうリスクがあります。 アレルギー症状がある場合 獣医師の指示に従って受けてください。検査でアレルギー症状の原因を特定することはできません。結果から疑わしい物質絞り、「除去食試験」などで特定します。 主なアレルギーの原因 環境アレルゲン ハウスダスト、花粉(スギ、ヒノキ、ヨモギ、ブタクサなど)、ダニ、ゴキブリ、ラテックス(ゴム)、マラセチア(真菌)、など 食物アレルゲン 牛肉、豚肉、鶏肉、鹿肉、卵、ミルク、大豆、とうもろこし、小麦、魚、玄米、など ※犬のアレルゲン食品として最も報告が多いのは牛肉で、乳製品、鶏肉、小麦と続きます。 アレルギーが発症する3つの要素 アレルギー症状は一つの物質によって発症していると思われがちですが、実は環境や体質も含め要素が重なりあって発症します。 ・アレルギー検査は症状が出ている子が受けるもの ・アレルギーは「原因」「環境」「体質」が揃って発症する ・症状は原因の除去だけでなく環境、体質の見直しで改善することも <<前へ 次へ>>
猫は寒さが苦手です。 寒さによって体調を崩し、病を引き起こしてしまう場合も少なくありません。 そこで、本記事では、寒さによって猫がどのような病を起こしやすいのか、また愛猫の健康を守るための寒さ対策はどのようにすればよいかなど詳しく解説します。 寒さ対策の重要性と猫の体温管理 猫にとっての寒さ対策は、病気を防いで健康を守るためにも重要です。 特に、寒暖差には注意しなければなりません。 猫が快適に感じる温度は人間とそれほど違いはありません。 しかし、猫は温度差に弱いため、朝夕と気温の差が大きい場合は対策が必要です。 そのため、猫の寒さ対策の必要性と適温について、解説します。 寒さ対策の必要性と猫の適温について 猫の適温は、長毛種や短毛種のように毛のタイプや特性、筋肉量や体力などの個体差によって違いはありますが、おおむね20〜28℃です。 子猫や老猫、病気などで体力が落ちている場合などは、より寒さを感じやすいでしょう。 特に子猫の場合は体温の維持が難しく、体温低下による命の危険性も高いため、24℃前後の温度の維持が大切です。 湿度については、55℃前後を目安にしましょう。 また、猫にとっての寒さ対策は、猫が冬にかかりやすくなる次のような病気の対策にもなります。 関節炎 便秘 毛球症(もうきゅうしょう) 泌尿器系の病気 呼吸器系の病気 猫は寒さを苦手とするため、冬はコタツの中や暖房器具の前で丸くなっている姿をよく見かけるのではないでしょうか。 人間と同じように暖かい場所からなかなか動かず、運動不足になる傾向があるため、体重の増加・筋肉と体力の減少により、関節を痛める可能性があります。 また、運動量が減ることで胃腸の働きも鈍くなってしまうため、便秘になりやすい傾向があります。 毛球症(もうきゅうしょう)とは、胃や腸の中で飲み込んだ毛玉が大きくなり、毛の排出ができなくなっている状態です。 嘔吐や排泄で出せないため、便秘や嘔吐を繰り返し、食欲を無くしてしまうなどの症状が見られます。 場合によっては、腸閉塞になって手術が必要になったり、窒息してしまったりすることさえあるでしょう。 泌尿器系の病気とは寒さで運動量が減ると、水分を欲する回数も少なくなるため、尿も少なくなります。 冬でも脱水症状になる場合もあるため、注意が必要です。 さらに、水分が不足する状態が続いてしまうと、尿道に結石がつまったり、膀胱内で細菌が繁殖しやすくなることから膀胱炎になってしまったりする可能性もあるでしょう。 呼吸器系の病気とは、気温が下がり空気が乾燥する冬は、鼻やのどから細菌・ウィルスの侵入がしやすい状態です。 そのため、鼻の粘膜が炎症を起こす鼻炎や猫風邪、肺炎などの命にかかわる病気にまで発展してしまう可能性があります。 猫は痛みがある場合でも鳴くことなく、じっと我慢します。 そのため、愛猫がいつもより元気がない場合は、注意深く様子をみることが大切ですが、できるだけ早めに動物病院を受診すると安心でしょう。 内蔵器への影響と冬期の体温維持 猫は寒さだけでじっとしているとは限りません。 体温の低下は、内臓にも影響がでてくるため、体調が悪いことから動かずじっとしている場合があります。 内臓の冷えにより、血流が悪くなったり、腸の消化吸収能力が低下したりするため、前述したような病気を患う可能性が高くなります。 普段の様子よりもおとなしい場合は、食欲が落ちていないか、下痢や嘔吐していないかなど注意深く観察しましょう。 もしも、普段と違う様子がみられた場合は、かかりつけの獣医師に診てもらうことをおすすめします。 室内での保温対策とストレス管理 室内での保温対策としては、ヒーターなどの暖房器具の利用や、猫が寒さを感じた際に自分で移動して温まれる場所の設置が必要です。 ただし、人間が保温対策として良かれと思ってした行動により、猫がストレスを抱えてしまう場合があるため、室内に置いての適切な保温対策を解説します。 部屋の温度調節とヒーターの効果的な使い方 部屋の温度は、人間が過ごしやすいと感じられる温度であれば、猫も比較的快適に過ごせます。 そのため、部屋で上着を羽織る必要がある場合は、猫にも防寒対策が必要です。 多頭飼いの場合は、猫同士が寄り添い体を温められますが、一匹の場合は自分だけで温められる場所の用意をしましょう。 暖かい毛布や湯たんぽなどを用意したり、日の当たりやすい場所に移動したりなどしましょう。 快適な室温の維持とヒーターの利用方法 コタツの中や暖房器具の前にいることが多い猫ですが、火傷には注意が必要です。 愛猫が寒いだろうと、火事や火傷の危険性がある暖房器具をつけっぱなしにして家を開けないようにしましょう。 エアコンについては火傷や火事の心配がないことから、つけたまま外出する場合もありますが、非常に乾燥するため、水飲み場に飲み水をたっぷり用意しておくことが大切です。 家族と一緒に過ごす際にエアコンを使用する場合は、加湿器を併用することをおすすめします。 家に人がいる場合にヒーターなどを利用する際の温度は、人間が快適に感じる温度設定で問題ありません。 ただし、部屋が暑くなりすぎるような暖房器具の使い方はしないようにしましょう。 暑すぎる室温は猫にとって不快となり、ストレスとなります。 また、猫は気温が低い場合、ヒーターやストーブなど暖房器具に近づく距離が短くなっていきます。 愛猫が火傷するリスクを避けるためには、暖房器具のまわりにサークルを設置するなど工夫が必要です。 また、ケージなどに暖房器具を近づけ過ぎると、毛布などに引火する恐れもあるため、注意が必要です。 猫用防寒服の使用と寝床の重要性 猫は、体に取り付けられることをあまり好まないため、服を嫌がることは珍しくないでしょう。 猫用の防寒服は毛づくろいの妨げにもなることから、猫のストレスとなる場合があるため、防寒服を無理に着せる必要はありません。 また、深夜から早朝にかけて気温が大きく下がります。 冷気が入りやすい玄関近くや窓辺近くには、寝床を置かないようにしてください。 また、暖房機器を切った部屋でも寒さに震えることなく過ごせるように、寝床の防寒については次のような防寒服・ベッド・毛布などを用意しましょう。 防寒服の効果とベッド/毛布の重要性 ドーム型や筒状の冬用のベッドは、フワフワで柔らか、保温性に優れた素材でつくられています。 中にヒーターが設置されていたり、設置できるように設計されているタイプもありますが、ペット用グッズの湯たんぽと毛布をいれることで、電源の利用がなくても暖かさを保てます。 外出時は電源を使用するタイプの場合、電源コードを噛みちぎって感電する不安もあるため、電源を使用しない湯たんぽの使用がおすすめです。 電源を使用しない湯たんぽには、お湯を入れるタイプの他にも、電子レンジで温めるタイプや蓄熱式タイプなどがあります。 猫は寒くなれば自ら暖をとりにいくため、暖かい毛布を用意しておくことは大切です。 また、子猫や老猫は体温調整が難しいため、防寒服による保温もおすすめできます。 ただし、暖房器具と合わせての使用は暑くなりすぎる場合があるため、注意しましょう。 食事調整と冷え性対策 猫も冬場の気温低下により、冷えから体調を崩す場合があります。 ヒーターや毛布などにより、外側から温めることも大切ですが、食事によって体の内側から温めることも大切です。 そこで、冬場の食事と冷え症について解説します。 高脂肪餌の効果と冷え性のサイン 猫が寒さを感じている場合、主に次の5つのサインを見せます。 膝の上や家電の上など暖かい場所にいたがる 体を丸めてじっとしている 肉球が常に冷えている 水分摂取が少なくなる 下痢や便秘をしている 猫は高タンパク・高脂肪・低炭水化物の食事が理想ですが、エネルギーを作り出す非常に重要な脂質が不足してしまうと、活力がなくなり、どんどん痩せてしまう可能性があります。 また、脂質は硬い便をなめらかに排出しやすくするため、不足すると便秘にもなりやすいでしょう。 不足分を補うために高脂肪餌を選ぶことで、肥満になるのではとの不安もあります。 体重管理用の猫用療法食では、低脂質の餌をすすめられる場合も少なくありませんが、低脂質の餌を食べさせさえすれば痩せるわけではありません。 体重を減少させるためには、運動量や間食の量なども大きくかかわってきます。 そのため、高脂肪餌にしただけで肥満になるわけではありません。 冬場の寒い時期には、脂肪が多めについた猫の場合は体温が保ちやすく、病にかかり食事が十分にとれない際にも、体脂肪がエネルギー源として活用されるなどメリットにもなります。 そのため、高脂肪餌は、食が細く寒さに弱い猫種におすすめです。 猫によっては、高脂肪餌が体質的に合わずに下痢になる場合もあるため、注意しましょう。 食事による冷え性改善と対処方法 猫も人間と同じで、寒いときに冷たい食べ物や飲み物は体が冷えるため、あまり口にしようとしません。 そのため、冬場はご飯を温めてあげたり、温かいスープで不足しがちな水分をとらせてあげたりなど、食事によって体の内側から温めてあげましょう。 猫の舌の適温は、39℃前後です。 手で触れて少し温かさを感じるくらいが丁度良い温度といえます。 通常の飲み水も、常温か人肌ほどの温かさにすることで代謝がよくなり、冷えの改善につながるでしょう。 屋外と移動時の寒さ対策 愛猫を外に連れ出す場合は、通常のキャリーバックの中に普段使用しているお気に入りの毛布などをいれてあげましょう。 ただし、外からの冷気が入ってくるため、冬用のキャリーカバーや毛布などによりキャリーバックの外側を包んであげることで、防寒率があがります。 猫用の防寒服を着せてあげるのもおすすめですが、嫌がる場合は無理して着せる必要はないでしょう。 また、車で移動する際の温度や注意点、屋外猫の冬の暖房施設についても解説します。 屋外猫のための暖房施設と車内の温度管理 車で移動する際の車内の温度は、暑くなりすぎないようにしましょう。 人間が心地よくいられる温度であっても、暖房をいれた車内においては、しっかり防寒対策されたキャリーバックの中は暑く感じられる可能性があるため、注意が必要です。 暖房施設については、通気・防風・防寒・雨よけができる屋外用のキャットハウス・シェルターが販売されています。 しかし、大きめの発泡スチロールと段ボール、保温シートと毛布などを入れて手作りの暖房施設をつくることも可能です。 発泡スチロールの中に段ボールを重ねて入れ、段ボールの中に保温シートと毛布をいれて、 発泡スチロールに蓋をした状態で、猫が入れる入り口をつくれば完成です。 ただし、外に出した際に風でとばされないようにしましょう。 暖房施設の必要性と車内の温度調整の重要性 前述したとおり、車内においては、防寒対策をした状態のキャリーバッグの中は保温性が高い状態です。 そのため、車内では、キャリーカバーや毛布を外すなどの調整が必要です。 屋外猫は屋内で過ごしている猫に比べて、寒さに強く、外で暖をとれる場所を知っていますが、厳しい寒さの中では体力のない子猫や老猫は凍死してしまうこともあります。 そこで、暖房施設を設置して暖をとれる環境を用意することにより、飼い主と離れてしまった屋外猫などの凍死を少しでも防ぐことが可能です。 ヒートテックの活用と移動中の冷え対策 ホットカーペットにも勝るともいわれるヒートテックの毛布。 吸湿発熱と優れた保温機能を持ち、薄い生地にもかかわらず、抜群の暖かさです。 愛猫がトイレを我慢できず、キャリーバックの中で粗相をしてしまう可能性もあります。 しかし、ヒートテックの毛布は洗濯機で丸洗いができることも、おすすめポイントのひとつです。 愛猫用に1枚用意しておくと、室内利用だけではなく、寒さの厳しい日の移動時にも活躍します。 車内の温度とキャリーバッグ内の環境に注意しながら、車内でも愛猫と快適に過ごしましょう。 防寒用品の効果とその活用方法 猫の寒さ対策としては、室内ではエアコンやヒーターなど人間と共に使用する暖房機器を利用したり、次のようなペット用の防寒器具を利用したりします。 ヒートテックなどの毛布 湯たんぽ ペット用ヒーター ペット用防寒服 冬用ベッド 猫は、寒くなると、自ら暖かい場所に移動します。 そのため、愛猫をお留守番させる際は、火傷や火事にならないような環境で暖をとれる場所を用意してあげましょう。 また、体の中から温められるように、愛猫のご飯も温かいものを用意してあげることをおすすめします。 通常の飲み水も、常温や人肌ほどに温かくしてあげると代謝もよくなるでしょう。 さらに、寒さを乗り切れるエネルギーをつくれるように、高タンパク質や高脂質をしっかりとりながら低炭水化物にすることで、バランスよく栄養をとらせることが大切です。 体の外と内から、しっかり愛猫の防寒対策をして、愛猫の健康を守りましょう。
人間が普通に食べていいものであっても、ワンちゃんが食べてはいけない危険なものがあることをご存知ですか? ワンちゃんが食べてはいけないものの中には、中毒を起こしたり、命を落とす可能性があるものもあり、愛犬のためにも食べていいものと食べてはいけないものを知っておくことは大切なことです。 そこで本記事では、ワンちゃんが食べてはいけないものやその理由、誤って食べてしまったときの対処法を解説します。 また、ワンちゃんが食べていいものであっても、注意が必要なものもあるため、しっかり覚えておいてくださいね。 具体的な食べ物とその理由 ワンちゃんが絶対に食べてはいけないものは、そう多くはないです。しかし、身近な食べ物のため、食べられないように注意するのはもちろん、ゴミの処理にも配慮しましょう。 ここでは、ワンちゃんが絶対に食べてはいけない野菜類や果物類、その他の食べ物を理由と共にご紹介します。 犬が食べてはいけない野菜類 まずは、ワンちゃんが絶対に食べてはいけない野菜類や生で食べさせてはいけない野菜類、多量に食べてはいけない野菜類をそれぞれご覧ください。 ■犬が絶対に食べてはいけない野菜類一覧 ・玉ねぎなどのネギ類(玉ねぎ、青ネギ、白ネギ、長ネギ、万能ねぎ、わけぎ、あさつき、小ネギ、エシャロット、ニラ、ラッキョウ、リーキなど) ・緑色のじゃがいも・熟していない青いトマト・じゃがいもの芽・トマトやナスのヘタ じゃがいもの芽やナスやトマトのヘタは人間でも食べることはない部位で、飼い主さんが進んで与えることはないと思いますが、わんちゃんがあさって食べることがないように生ごみの処理には十分に注意してください。 これらの野菜類の危険性は、「犬にとって危険な野菜とその危険性」で解説します。 ■犬が生で食べてはいけない野菜類一覧 ・ほうれん草 ・チンゲンサイ ・小松菜・もやし ・とうもろこし ・里芋 ・じゃがいも ・さつまいも ・かぼちゃ・豆類全般 ・きのこ類全般 生で食べるとシュウ酸が多すぎて尿石症になるリスクが高まったり、消化不良や腹痛を起こす可能性があるため、加熱して与えるようにしてください。 ■犬が多量に食べてはいけない野菜類・ぎんなん ワンちゃんの薬膳などに使用されることもあり、少量(1~2粒程度)であれば、食べても問題はありませんが、たくさん食べるとビタミンB6の働きが阻害されたり、中毒症状を起こす可能性があるため注意が必要です。 犬にとって危険な野菜とその危険性①玉ねぎなどのネギ類 ネギ類に含まれる「有機チオ硫酸化合物」は、ネギ中毒を起こす可能性があります。 ワンちゃんは有機チオ硫酸化合物を分解する酵素を持っておらず、ワンちゃんの体内に入ると赤血球を破壊します。 赤血球が破壊されることで体中に酸素を運ぶことができなくなって貧血や呼吸困難を起こす可能性があり、最悪の場合は命を落とすこともあるため絶対に与えないようにしてください。 ワンちゃんに玉ねぎを与えた研究結果によれば、体重1kgあたり5g以上の玉ねぎを食べると体に異変が起こる可能性が高いとされていますが、個体差があるのはもちろん、柴犬や秋田犬など和犬は中毒症状が出やすい傾向にあるため、十分に注意が必要です。(※1) また、加熱や乾燥、エキスにしても毒性が残るため、ネギ類が含まれている加工品にも注意してください。 犬にとって危険な野菜とその危険性②緑色のじゃがいもやじゃがいもの芽 じゃがいもの芽や緑色のじゃがいもに含まれる「ソラニン」や「チャコニン」は、中毒を起こす可能性があります。 ソラニンやチャコニンは自然毒の「グリコアルカロイド」の1種で、摂取すると食中毒を起こしたり、けいれんや呼吸困難といった重篤な神経症状が出ることもあり、実際にじゃがいものグリコアルカロイドによる健康被害は人間でも多数報告されています。(※2) 加熱しても毒性は残るため、緑色になった部分はしっかり取り除くか、与えないほうが安心です。 じゃがいもは、長時間蛍光灯や太陽の光にさらされると芽が出やすくなったり緑色になるため、購入する際は緑がかっていないかよく確認することをおすすめします。 犬にとって危険な野菜とその危険性②熟していない青いトマトやトマトのヘタ トマトのヘタや熟していない青いトマトに含まれる「トマチン」は、トマチン中毒を起こす可能性があります。 トマチンは自然毒の「グリコアルカロイド」の1種で、摂取すると食中毒を起こしたり、けいれんや呼吸困難といった重篤な神経症状が出ることもあり、注意が必要です。 熟したトマトにトマチンはほとんど含まれなくなるため、愛犬にトマトを与える際は熟したトマトを与えてくださいね。 ■トマチン含有量の違い(※3) ・トマトの茎:896mg / kg ・熟していない青いトマトの果実部分:465mg / kg・熟したトマトの果実部分:0.4mg / kg 犬が食べてはいけない果物類 ワンちゃんは多くの果物を食べることができますが、絶対に食べてはいけない果物や注意しなければいけない果物があります。 ■犬が絶対に食べてはいけない果物類一覧・ぶどう ・未熟なプルーン(プルーン、プラム、すももなど)・未熟なアボカド ワンちゃんが絶対に食べてはいけない果物類は、命に係わることがあるものばかりです。 詳しくは、「犬にとって危険な果物とその危険性」で解説します。 ■犬が生で食べてはいけない果物類・栗 生のままでは消化不良を起こす可能性があるため、必ず加熱して与えましょう。 ■犬が多量に食べてはいけない果物類・いちじく 少量であれば問題はありませんが、たくさん食べると嘔吐や下痢といった中毒症状のほかに、タンパク質分解酵素である「フィシン」の作用によって口腔内の粘膜が荒れてよだれが出る可能性があります。 犬にとって危険な果物とその危険性①ぶどう ぶどうの何がワンちゃんの体に悪影響を与えるかはまだ解明されていませんが、ぶどう中毒を起こす可能性があり、実際に日本や海外で中毒症状を起こしたわんちゃんがいることが多数報告されています。 ワンちゃんがぶどうを摂取すると、腎臓をはじめとするさまざまな臓器に悪影響を及ぼすことが確認されており、急性腎不全で命を落としたり、後遺症で慢性腎臓病となることもあるため十分に注意が必要です。(※4、5) 干しぶどうであるレーズンでも中毒は報告されているため、絶対に与えないようにしてください。 犬にとって危険な果物とその危険性②未熟なアボカド 未熟なアボカドには自然毒の「ペルシン」が含まれており、人間には無害でもワンちゃんには悪影響を及ぼし、最悪命を落としてしまう可能性があります。 ペルシンは嘔吐や下痢といった軽い症状から、心筋組織の損傷や肝障害、呼吸困難など重篤な症状を引き起こす恐れがあるため、十分に注意が必要です。 どれくらいの量を食べたら危険なのかはまだわかっていないため、少量でも与えないほうが安心と言えます。 熟したアボカドにはペルシンはほとんど含まれませんが、品種によって含有量は異なるので心配な場合は避けておきましょう。 犬にとって危険な果物とその危険性③未熟なプルーン 未熟なプルーンに含まれる「アミグダリン」は、青酸中毒を引き起こす可能性があります。 摂取すると体内で猛毒のシアン化水素(青酸ガス)を発生させ、けいれんや呼吸困難を起こしたり、命を落としてしまうこともあるため、十分に注意しましょう。 また、熟すと果肉中のアミグダリンは消失しますが、ドライプルーンはカリウムを特に多く含み、高カリウム血症を起こすリスクが高まるので与えないようにしてください。 犬が食べてはいけないその他の食べ物 野菜や果物だけでなく、ワンちゃんが注意しなければいけない食べ物はほかにもあります。 ■犬が絶対に食べてはいけないもの一覧 ・チョコレート ・キシリトール ・アルコール ワンちゃんの食べ物ではないため、飼い主さんが進んであげることはないと思いますが、盗み食いをされないように注意が必要です。 ■犬が生で食べてはいけないもの・レバー 生のレバーには、食中毒を起こす菌やE型肝炎ウイルス、寄生虫がついている可能性があり、必ず中まで加熱してから与えてください。 ■犬が多量に食べてはいけないもの ・マカダミアナッツ なぜ中毒を起こすかはわかっていませんが、多量に食べると嘔吐や下痢を引き起こすことが報告されています。また、消化しにくいため、丸ごと飲み込んでしまうと腸閉塞を起こすこともあるため注意が必要です。 犬にとって危険な一般の食事やおやつとその危険性①チョコレート 原材料のカカオに含まれる「テオブロミン」や「カフェイン」などのメチルキサンチンが、血管拡張作用や神経刺激作用などを引き起こし、最悪の場合突然死することもあります。 ワンちゃんは体内でメチルキサンチンを分解する能力が低く、摂取してから分解して排出するまでに時間がかかるため、体内に残っている時間が長いことでメチルキサンチンの作用が強く出てしまうため、注意が必要です。 ほかにも、コーヒーや緑茶、紅茶などにもカフェインは含まれているため、与えないようにしましょう。 犬にとって危険な一般の食事やおやつとその危険性②キシリトール キシリトールは野菜や果物にも微量に含まれいるため、少量を舐めた程度では中毒を起こすことはありませんが、人間用に加工されたデンタルケア用品やおやつ、缶詰などはキシリトールが多く使用されているため注意が必要です。 ワンちゃんが人間用に加工されたキシリトールを食べてしまうと、衰弱や低血糖、肝障害などの中毒を起こす可能性があり、大量に摂取した場合では命を落とすこともあります。 ■人間用の食品でキシリトールが含まれるもの ガム、キャンディー、クッキー、チョコレート、果物の缶詰、清涼飲料水、ゼリーなど 犬にとって危険な一般の食事やおやつとその危険性③アルコール ワンちゃんがアルコールを摂取すると、少量でもアルコール中毒を起こす可能性があり、舐めただけでも危険です。 ワンちゃんは体内でアルコールを分解することができないため、完全に排出されるまでの間体内にアルコールがとどまり、内臓全般にさまざまな悪影響を及ぼし、命を落とすこともあります。 犬が中毒になっているときの症状と対処法 では、ワンちゃんが中毒を起こしている時の症状はどのようなものがあるのでしょうか。 また、食べてしまったときはどう対処すべきなのか、ここで詳しく見ていきましょう。 犬が中毒になっているときの症状 ワンちゃんの中毒にはさまざまなものがありますが、ほとんどの中毒で共通してみられるのは、嘔吐や下痢といった症状です。 嘔吐や下痢は中毒でなくても病気などでよく見られる症状ですが、嘔吐や下痢を起こす前に何を食べたかを考えてみましょう。 犬の中毒の初期症状と重篤な症状 ■犬の中毒の初期症状 ・嘔吐 ・下痢 ・腹痛・食欲不振 ・元気がなくなる ・食欲不振 ■犬の中毒の重篤な症状・繰り返し吐いたり頻繁に吐く ・ぐったりしている・ふらつく ・立ち上がれない ・けいれん ・震え ・呼吸困難・不正脈や頻脈 ・失神 ・意識混濁・昏睡 ワンちゃんが何を食べたかにもよって症状や症状が現れる時間は異なりますが、摂取してから30分〜数日後に上記のような症状が見られることがあります。 犬が間違って食べてしまったときの対処法 ワンちゃんが食べてはいけないものを食べてしまったときは、症状がなくたとえ元気にしていてもすぐに動物病院を受診してください。 中毒症状はすぐに出るとは限らず、数日後に起こることもあります。 このとき、「食べた時間」や「食べた物」、「食べた量」をすぐに伝えられるようにメモしておくと治療もスムーズです。 様子を見ていたら急変したということも多々あるため、自己判断しないことが大切です。 犬が食べてはいけない物を食べてしまった時の対処法|自分では吐かせない ワンちゃんを吐かせる方法がネット上で紹介されていますが、どれも危険な方法で、効果がないばかりか逆に状態を悪化させてしまう可能性もあるため、絶対に飼い主さんが自分で吐かせるようなことはしないでください。 また、ワンちゃんが口にしたものによっては吐かせてはいけないものもあります。愛犬のためにも必ず動物病院で処置をしてもらいましょう。 犬の年齢と食事の注意点 ここでは、ワンちゃんの年齢における食事の注意点について見ていきましょう。 子犬(0歳)の食事について ■子犬期について ・超小型犬…生後9ヶ月頃まで ・小型犬…生後10ヶ月頃まで ・中型犬…生後12ヶ月頃まで ・大型犬…生後16ヶ月頃まで ・超大型犬…生後18ヶ月頃まで 基本的に子犬は、健やかな成長のために栄養バランスの取れた子犬用の総合栄養食を与えましょう。 子犬は、消化器官が未発達のため、消化に負担がかからないように食事の回数を増やす必要があります。 ■子犬の食事回数の目安 ・生後2~3ヶ月…3~5回 ・生後4~6ヶ月…3~4回 ・生後6ヶ月~1歳…3~2回 ・1歳~…2回 注意するべき食べ物と与え方 子犬が注意すべき食べ物は、消化に負担がかかる生野菜や生肉、生魚です。 イカやエビなどは加熱したものであっても与えないほうがいいでしょう。 野菜や肉、魚は必ず加熱して与え、消化しやすいように細かく刻んだりペースト状にして与えてください。 果物を与える場合では、こちらも消化しやすいように細かく刻んで、与える量はごく少量にとどめましょう。 また、はちみつはワンちゃんが食べてもいいものですが、子犬期では避けておいたほうが安心です。 成犬(0~8歳)の食事について ■成犬期について ・超小型犬…7~8歳頃まで ・小型犬…7歳頃まで・中型犬…6~7歳頃まで ・大型犬…4~5歳頃まで ・超大型犬…5歳頃まで 成犬の食事は、ワンちゃんの体質や好みにあった成犬用の総合栄養食を与えましょう。 また、避妊手術や去勢手術をすると太りやすくなるため、適正な給与量を与えることが大切です。 注意するべき食べ物と与え方 成犬では、1日2回の食事回数が一般的で、注意すべき食べ物は特にありませんが、食物アレルギーなどがある場合では、アレルギーの原因となる食べ物は与えないようにしましょう。 また、骨などを与える場合は、喉や消化器官を傷つけないように圧力鍋などで柔らかく煮て与えることをおすすめします。 老犬(8歳以上)の食事について ■シニア期について ・超小型犬、小型犬、中型犬…7歳~・大型犬、超大型犬…5歳~ シニア期に入ると、見えない体の内部で徐々に老化が始まるため、消化や代謝に配慮した老犬用(シニア犬用)フードの切り替えを検討しましょう。 老化には個体差があるため、シニア期に入ったからすぐに老犬用に切り替えなくてはいけないということはなく、切り替えについては獣医師と相談することをおすすめします。 ■老犬の食事の回数の目安 ・老犬…3~4回・高齢犬…4~5回 注意するべき食べ物と与え方 老犬は内臓や消化機能が衰えてくることから、消化に負担がかかる生野菜や生肉、生魚などは注意が必要です。 与える際は柔らかくなるまで加熱して、細かく刻んだりすりつぶす、ペースト状にするなどしてあげましょう。 また、病気がある場合では、栄養素の制限が必要なこともあるため、何を食べてはいけないかは獣医師に確認してください。 犬の健康を守るための食事管理と対策 愛犬の健康を守るためには飼い主さんによる食事管理が重要ですが、何気ない日常にもワンちゃんが食べてはいけない草や植物はあり、お散歩や庭の散策、室内に飾っている観葉植物など、口にしないように注意しましょう。 犬が食べてはいけない草や植物 身近な場所に生えている草や植物の中には、ワンちゃんが食べてはいけないものもあります。 ■犬が食べてはいけない草や植物一覧 ・ツツジ ・ユリ ・スズラン ・スイセン ・オシロイバナ ・アジサイの葉・アサガオの種子 ・ナンテン・アイビー ・ポトス・ドラセナ ・カラジウム ・モンステラ・ディフェンバキア ・ポインセチア ・アロエ ・キク ・カーネーションなど 犬が食べてはいけない草や植物は、これら以外にもたくさんあり、どれも中毒を起こす可能性があるため注意が必要です。 犬にとって有害な草やハーブとその理由 ワンちゃんにとって、外に生えている草や植物はすべて注意が必要です。毒性がある草や植物では中毒症状を起こす可能性があるのはもちろん、食べても問題のない草であっても除草剤や農薬がついている可能性があります。 除草剤や農薬は摂取した量によっては命を落とすこともあるため、お散歩コースで除草剤や農薬が撒かれていないか常にチェックしてください。 また、基本的に人間が食べられるハーブは少量であればワンちゃんが食べても問題はないですが、持病があるワンちゃんや薬を飲んでいるワンちゃん、アレルギーがあるワンちゃんは注意が必要です。 人間の食事と犬の食事 基本的に、人間用の食事はワンちゃんにとって塩分や糖分などが多く、肥満や体調不良の原因となってしまうため、与えないようにしましょう。 そもそも、人間とワンちゃんでは必要な栄養素の比率が異なるのはもちろん、人間の食事の中にはワンちゃんが食べてはいけない危険な食材が使用されていることもあります。 また、味付けの濃い人間用の食事に慣れてしまうと、味の薄いワンちゃんの食事を食べなくなってしまうこともあるため、愛犬の健康のためにも人間の食事は与えないでくださいね。 犬の栄養バランスと適切な食事の摂り方 ワンちゃんに必要な栄養素は、「6大栄養素」と言われる以下のものです。 ・たんぱく質 ・脂質 ・炭水化物(糖質と食物繊維)・ビタミン・ミネラル・水分 これらをバランスよく適量を摂取することが大切で、ドッグフードの総合栄養食には水分以外の栄養素がワンちゃんに必要な量含まれています。 これらのバランスを偏らせないように、おやつやトッピングを与える必要があると言えます。 また、ワンちゃんに合わせて栄養バランスを考えるのはとても難しく、手作りご飯を与えている場合では、必要な栄養が足りていない可能性があり(※6)、ワンちゃんの栄養学や調理方法による栄養素の違いを学んでないない場合は、手作りご飯を毎食与えるのはおすすめできません。 専門家からのアドバイス ここでは、ワンちゃんが食べていいものであっても注意すべき食材や、食べ物による病気、毒性のある食べ物について解説します。 注意すべき食材とその成分 ワンちゃんが食べてもいいものであっても、持病があるワンちゃんや薬を飲んでいるワンちゃんでは、注意が必要なものもあります。 例えば、柑橘類はワンちゃんが食べてもいい果物ですが、薬の作用を強めてしまう成分「フラノクマリン」が含まれており、ワンちゃんではどの薬に相互作用するか確認されていないため、愛犬に柑橘類を与える場合は事前にかかりつけの獣医師に相談したほうが安心です。 ■フラノクマリンを多く含む柑橘類(※7) ・グレープフルーツ・スウィーティー・ダイダイ ・ブンタン ・はっさく・甘夏・金柑・ライム ライム グレープフルーツ はっさく 犬の食べ物による病気とその予防法 正確には、食べ物によって病気が起こるということはありませんが、食べてはいけないものを食べさせたり、栄養バランスを偏らせるような食べさせ方をした場合では、病気のリスクは高くなります。 基本的にワンちゃんが食べていいものを適量食べる分には、過剰に病気の心配をする必要はありませんが、例えば、バターや生クリーム、レバーばかりを毎日たくさん食べさせるといったことがあれば、膵炎などを引き起こす可能性はあるでしょう。 バランスよく適量を食べることが一番の予防法と言えます。 ワンちゃんが誤飲した際の対処法 慌てず冷静に、何をいつどれくらい食べたかを確認し、動物病院を受診してください。 できれば、家の近所で夜間救急など緊急時に診察してくれる動物病院を探しておくといいでしょう。 電話で獣医師に指示を仰ぐことも有効な手段の1つです。 毒性のある食物についての専門的解説 どんな食べ物にも何らかのリスクはあり、食べてはいけないもの以外では適量にとどめておくことが大切です。 長く健康に過ごすための食事の工夫 愛犬にいつまでも健康で過ごしてもらうために、簡単にできる食事の工夫についてご紹介します。 健康な犬の食事メニューの例 健康な成犬のワンちゃんの食事メニューは、朝と晩に総合栄養食の成犬用のドッグフードを与え、間食として野菜や果物をおやつとして少量与えるのが理想です。 本来であれば、水と総合栄養食を与えていればおやつも必要はありませんが、おやつの時間はコミュニケーションの時間でもあり、何よりもワンちゃんに食べる楽しみを与えてあげることは、精神的な満足度を与え結果として健康にもつながるでしょう。 病気になりにくい体を作る食事のポイント 病気には予防できる病気と予防できない病気がありますが、食事によってかからなくてもいい病気にさせない、病気になりにくい体を作るサポートはできます。 ドッグフードはワンちゃんに必要な栄養バランスを考えて作られているため、そのワンちゃんが1日に必要な適量を与え、おやつやトッピングは栄養バランスを偏らせない程度(1日の摂取カロリーの10%~20%以内)にとどめておくことが大切です。 また、ドッグフードに使用される添加物を過剰に心配する必要はありませんが、添加物の過剰摂取が体の負担になる可能性はあると考えられているため、人工添加物の使用されたドッグフードを長期にわたって継続的に与えることは避けた方がいいでしょう。 愛犬のために飼い主ができること 最後に、愛犬のために飼い主ができることを知っておきましょう。 犬に食べさせてはいけないものを知る ワンちゃんが食べてはいけないものや、注意が必要なものが何か知っておくことで、食べさせて体調不良にさせてしまうといったことが避けられます。 また、ワンちゃんが誤って食べてしまったときに、動物病院に行くべきか様子を見ていいかと悩むこともなく、適切な治療を受けさせてあげることができますね。 人間用の食事を食べさせない 人間用の食事はワンちゃんの肥満や体調不良を引き起こす原因となりかねないため、食べさせないようにしましょう。 食事の管理を徹底する ワンちゃんの食事は、飼い主さんが管理してあげなければいけません。1日に必要な食事量をきちんと与えることが大切です。 適切な食事を用意する ライフステージによって、ワンちゃんの食事内容は異なります。ライフステージと食事内容が合っていないと栄養不足や栄養過多などを引き起こすおそれがあるため、愛犬のライフステージに合わせた食事を用意しましょう。 また、ドッグフードが体質に合う合わないということもあるため、体質に合った食事を探してあげることも必要です。 散歩中に食べさせないこと 道端にはワンちゃんが食べてはいけない草や植物があったり、農薬などの薬剤がついている可能性があります。 体調不良や中毒の原因となってしまうため、食べないように注意してあげましょう。 しつけの大切さとその方法 何でもかんでも食べてしまうのは、ワンちゃんにとってとても危険です。落ちているものを食べないしつけをしておきましょう。 拾い食いをしないしつけの方法は、「マテ」や「ストップ」といったコマンドをいつでもどこでもできるようにしておくといいですね。 また、口に入れたものを離す「チョウダイ」も合わせてトレーニングしておくと、万が一拾い食いをしてしまったときでも飲み込む前に出してもらうことができて安心です。 訪問者にも協力してもらう 「マテ」や「チョウダイ」などのしつけは、訪問者にも協力してもらうと、より確実で安心です。 なかなか難しく時間はかかりますが、まずはできるできないではなく統一することが大切なので徹底しましょう。 まとめ:愛犬の健康を守るために飼い主がやるべきこと 今回は、犬が食べてはいけないものやその理由、対処法についてご紹介しました。 愛犬の健康を守るのは、飼い主さんの手にかかっています。食事の内容や食事の量、食事の回数など、食事に関するものだけでもたくさんあることがお分かり頂けたのではないでしょか。 特にワンちゃんが口にするものでは、命に係わる危険なものもあり、知らなかったでは済みませんね。 ワンちゃんは多くのものを食べることができますが、食べてはいけないものもあることをよく理解し、愛犬とのおやつタイムや食事の時間に役立ててください。 筆者プロフィール ■記事執筆 犬の管理栄養士 望月紗貴(もちづき さき) ■記事執筆者プロフィール 一般社団法人愛玩動物健康管理協会の代表理事。犬の管理栄養士、犬の管理栄養士/アドバンス、愛玩動物救命士、犬猫行動アナリスト、ペット介護士、ドッグトレーニングアドバイザー、ドッグヘルスアドバイザーを中心に数多くのペット関連資格を保有。総合栄養食や流動食、アレルギー食や特定犬種の疾患に応じたペットフードの委託栄養設計や開発を行っております。 <参考文献> ※1:ペット栄養学会誌「禁忌食(その1)―タマネギなどのネギ属とイヌ・ネコの健康」 ※2:厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル:高等植物:ジャガイモ」 ※3:一般社団法人日本植物生理学会「トマチン」 ※4:獣医師会会報「ぶどう中毒を発症した犬の考察」 ※5:日本小動物獣医学会誌「ブドウ接種後に急性腎不全を発症して死亡した犬の一例」 ※6:ケンブリッジ大学「Evaluation of the owner's perception in the use of homemade diets for the nutritional management of dogs」 ※7:大阪国際がんセンター「グレープフルーツ以外にも注意したい食材」